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 八雲高校野球部の歴史

 

 全道大会出場

 

旧制八雲中学の伝統を引き継ぐ形で、戦後の昭和20年秋に野球部が創部されて60年余りが過ぎました。

この間、昭和22年・昭和25年・昭和50年と三度の全道大会に出場しておりますが、特に、昭和22年の道南大会では前年度全国大会に出場した函館中学(現函館中部)を大差で破り、全道大会に地区第一代表校として出場(準優勝校函館工業と2校)。

全道大会では、1、2回戦を圧倒的な強さで勝ち進んだものの、札幌一中(現札幌南)との準決勝においてまさかの敗退、甲子園の夢を果たすことができませんでした。

皮肉にも函館工業が優勝、甲子園に出場を果たしております。

しかしながら、三度目の全道大会出場を果たした昭和50年を最後に今日まで、球運かなわず不本意な戦績に終わっている現状にあります。

 

 昭和22年出場(1回目)

 

◆1回戦 S22.07   八雲中対滝川中 13対8 勝利

 

◆2回戦 S22.07.29   八雲中対旭川中 12対2(コールド) 勝利

  1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 合計
八雲 0 1

12

旭川

2

 

◆準決勝 S22.07.30   八雲中対札一中  3対6 敗戦

  1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 合計
八雲 0 0 3
札一 4 6

 

◆八雲中はエース温存が裏目、4回表に札一中の山内に満塁ホームランを浴びる。
八雲追いかけるも届かず打ち負ける。
 

 

 昭和25年出場(2回目)


◆1回戦 S25.07.26    八雲高対旭川北高  8対5 勝利

  1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 合計
旭北 1 0

5

八雲

2 X 8

 

◆2回戦 S25.07.27   八雲高対小樽緑陵 3対10 敗戦

  1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 合計
小樽 2 0

10

八雲

0

3

 

◆2回目の全道大会は地区大会を函館有斗を破り決める。

 全道大会でも1回戦は旭川商業に打ち勝ち、勝利を射止めたが、2回戦小樽緑陵には大敗を期してしまう。

 

 昭和50年出場(3回目)

 

 高打率誇る下位打線

 

「八雲はよく打つな」。

地区予選期間中、スタンドのファンの間にこういうささやきが、そこここで聞かれた。

平均身長168センチと、ずば抜けて体力に恵まれた選手もいないが、試合が始まるとまるでバッティングの練習のように打ち出す。

打線に切れ目のないのが強味で、とくに小黒、宮田、保原のクリーンアップは鋭い振りをしている。

また下位打線が他のチームならクリーンアップを組めるほど好調で、今予選中7番の八丁の打率が14打数7安打で5割、岩本が14打数5安打で3割5分7厘と驚異的。2回戦の大野農戦では、2番稲垣が連続3本の三塁打を放ち、観衆をあきれさせるほどだった。

投げてもエース岡田が好調で、175センチ、62キロの長身から投げおろす外角低目の直球と、内角高目にホップする得意球で要所を抑えた。

全員が野球が好きでたまらない”虫”だが、稲垣はシーズン・オフには友だちとエレキバンドを楽しみ、学校の文化祭にも出演する人気者。

宮田右翼手は料理が得意で、ときどきすすんで夕食の支度をするこまめさもある。また菅原一塁手はお寺の長男で、1年生の時からの神経痛を克服、毎朝ホウレン草の生汁とレバーを食べ、野球にかけている。

石田司監督はチームを指して「努力する素人の集まり」といいながらも、きつい練習にも最後まで食いついてくる選手たちを見る目はやさしい。

(大会パンフレットから引用)

 

◆1回戦 S50.07.20   八雲高対札東海 4対3 勝利

  1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 10回 11回 12回 合計
札東 0 2 3
八雲 0 0 2X 4

 

◆延長12回裏。八雲一死二・三塁。0 - 1から振った岩本の打球は三塁手横のライナー。
一塁側、八雲応援団から思わずため息がもれる。
しかし、三塁手のグラブに収まると思った打球が、ファウルグラウンドへ大きくはじかれ、三塁から大泉が、二塁の八丁も三塁をけって本塁へ。
25年ぶりに中島の土を踏んだ八雲のあざやかな逆転勝ちだった。

 

◆新聞記事 : 昭和50年07月21日  高校野球 道大会   (北海道新聞提供)

 

◆2回戦 S50.07.22   八雲高対美唄南 2対3 敗戦

  1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回 10回 11回 12回 13回 14回 合計
美南 0 0 3
八雲

0

0 0 1 0 0 0 1 2

 

◆1 - 1のまま延長にもつれ込んだ14回表、美唄南に2点をリードされたが、その裏二死後、稲垣・宮田の長短打で1点を返すと「よーし、行け行け。野球はツーアウトからだ」「逆転サヨナラだ。たのむぞー」と全員総立ちで大漁旗を打ち振って声援を送った。
しかし、無念にも後続打がなく1点差で敗れると、さすがにがっくり。
目頭を押さえて残念がる応援団の姿も多く見られた。

 

◆新聞記事 : 昭和50年07月23日  高校野球 道大会   (北海道新聞提供)

◆第57回全国高校野球選手権大会 南北海道予選大会 中島球場 パンフレット (3.62MB)

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